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WiRES-II のノード局を立ち上げよう!!
ご注意:WiRESでQSOするだけなら近所のノード局を利用してQSOできます。
以下の説明はご自身でノード局運用にチャレンジされるかたへの解説です。

徒歩やモービルから各地に設置されたアクセスポント(ノード局)を使って誰でも利用できるWiRES。ある程度しくみが解ったら、ぜひノード局を立ち上げて、皆で使えるアクセスポイントの仲間入りをしましょう。ノード局を開設すると、ノード局の画面を見ながらQSOしたり、CHATに参加できるというメリットがあります。
 また、WiRESの運用スタイルは誰でも使えるアクセスポイント(ノード局)をユーザー局にサービスして皆で楽しむのが主流ですが、運用周波数等を公開しないで、クローズドなネットワークを構築。仲間のみで楽んだりする事もできます。

ノード局/ユーザー局システム構成図

(図1)
基本的にはノード局のオーナーでも自分のノードを利用するためには
別途ユーザー局としての設備も必要になる。

●WiRESノード局に必要な物
 無線設備 (VUHF帯のFMが主流)
 WiRES接続キット(売価 20,000円位)
 Windowsパソコン
 インターネット回線
   (グローバルIPアドレスを得られ、40000-50000番ポートのデータがやりとりできるもの)

[解説]

無線機の要件

ノード局に使う無線機はデータ端子付きのものが便利です。詳しくはこちら。
データ端子の形状はミニDIN6ピン仕様。メーカー問わずほぼ共通なので、無線機との接続はほとんどの場合、WiRES接続キットに付属しているケーブルでOK。この点はとても楽です。
データ端子がない無線機を使う場合にはスケルチ信号の取出し改造や、受信AF出力(外部スピーカー端子)の出力からスケルチ信号をエミュレートする付加回路を自作するなどの対策が必要となります。
※最近はトーンデコーダ機能を使う場合が多いのでトーンデコーダに同期したスケルチ信号がでる無線機を用意することをおすすめします。

WiRES接続キットの中身

 無線機やパソコンとの接続に必要なケーブル類は全て接続キットに含まれます。HRI-100の電源は、無線機と同じ13.8VでもOK。スタンダード社のハンディ機に使われている充電器(NC-72A)やモービルアダプタE-DC5Bも電源として利用できます。なお、232C端子は9pin D-Subの普通の端子ですが、最近のパソコンには232C端子(シリアル端子)がついていませんので、市販のUSBシリアル変換ケーブルを用意して接続するようにします。
※ノード用無線機と安定化電源を共用するとマレに回りこみ(ハム音等)が発生します(特にハイパワー時)。その場合ACアダプタを使うと解決できる場合が多いです。

インターネット回線の要件

・スピードは 32Kbps以上確保できる事(ISDNでもOKです)
・グローバルIPアドレスが割り当てられている事 (固定IPである必要はありません)
・TCP/UDPの 40000〜50000番が通ること
・定額制(使い放題)であること (データ量が多いので従量課金はおすすめできません)

 NTTのフレッツ(ADSLやB)を使ってNiftyなどのメジャーなプロバイダで契約していれば安心です。ADSLのスピードに関しては1.5Mbpsでも問題ありません。というのも、WiRESなどのVoIPシステムの場合はノボリのスピードとデータが安定して継続的にやりとりできるかが重要な要素となります。ADSLの場合、ノボリ一般的に1Mbps MAXですから、ADSLの契約種別で12M/24Mというのは重要な要素ではありません。
 また、グローバルIPアドレスとUDPポート番号40000〜50000の件について補足しますと、ほとんどのプロバイダはグローバルIPを割り当ててくれますが、会社内のLANとか、ネット対応済をウリにした共同住宅などで共用部にルーターが設置されている場合にはグローバルIPではない場合がありますので、その場合はグローバルIPアドレスの割り当てがある別回線を用意しなければなりません。

プロバイダに問い合わせる場合

・「グローバルIP」が割り当てられているか
・「ポート規制」はかかっているか

の2点を問い合わせると良いでしょう。

無線局免許状の手続きについて

免許制度上の申請や届出は原則的に不要です。遠隔監視等で受信のみをインターネット経由でおこなう場合も免許制度上の手続きは不要です。
ただし、自局のノードを移動先からアクセスする場合でノード局と移動局のコールサインが同じ場合には、ノード局を運用する場所に固定局免許。移動局には移動局免許を得ておくようにします(コールサインは同一でも良い)。VoIP無線に限らない話ですが、1つ(1枚)の免許で2以上の場所から電波が発射される状況はグレーだそうです。

WiRES接続キットはどこに売っているの?!
 ハムショップで売っていますが、取寄せになる所が多いようです。私が実際に買物をした所で、HRI-100を扱っていたショップは以下のとおりです(参考まで)
・秋葉原に出かけて買う場合
 富士無線 など
・通信販売もOKな販売店
 無線Zone25 解説ページ
無線機を選ぶ時のポイント
無線機はデータ端子付の物が必要。トーンスケルチ機能付きの無線機を使うのが主流となりつつある。この場合、データ端子のスケルチ信号出力にトーンスケルチが反映された信号が出ることも必要。
 トーンスケルチは、総務省の審査基準等にもとづき、JARLが定めた公衆網接続局の指針に定める「公衆網を使うという意思を確認する」ための手段として活用されている。決して、QRMを無視したりする目的ではないが、144や430MHz帯など混雑した周波数帯では運用周波数は慎重に選定することが必要。このことから144/430MHz帯と比較して運用局数が少ないが少ない1200MHz帯以上や50MHz帯のFMも人気だ。監視の徹底のためにできる限り二波同時受信機能付きのトランシーバを使おう!!→説明
 このトーンスケルチが使えるか使えないか調べたページはこちら
 古い無線機だとデータ端子のAF系のインピーダンス(基本は10KΩ)やレベル、エンファシス回路との相性で音質が悪い(高音が協調されたり)場合がある。
パソコンに要求されるスペック
CPU 400MHz以上、RAM 64MB以上、HDDは2〜3ギガクラスで充分。もっとロースペックなパソコンで動作させている局も多い。サウンドカードはCMI-8738等の安価な石を使っているもので大丈夫。やたら高級なサウンドボードは必要ない。
 OSはWIndows2000やXp、VIstaが良い。Meや98(SEも)は避けたほうが良い、というのが通説。
 ちなみに、K6のCPUを使っているマシンは相性の関係からかトラブルが多いという話は有名。K6-CPUマシンは避けよう!!
 WiRESにはラウンドQSOルームという会議室のようなしくみがあって、ユーザーが自由に運営する事ができる。この機能を利用する場合には、パソコンもさらにハイスペックな物が必要。
ルーターを使っている場合
家族とのインターネット共用や複数のパソコンをお待ちで、ルーターを採用している場合には、ルーターに設定を施すことによって使えるようになります。なお、ルーターを使って複数のパソコンがつながっていてもWiRES-IIはそのうちの1台でしか動かせません。要するに1つのインターネット回線(グローバルIP)あたり1セットのWiRESが動かせます。これはコピー防止が理由ではなく、サーバー動作をさせる以上そのような仕様にならざるを得ないのです。

ルーターの設定例はこちら

●WiRES-II導入(セットアップ)手順

IDはお早めに

接続キットを買ってもID申請が必要なので、とにかく接続キットを早めに購入して、IDの申請を済ませておきましょう。
 IDの申請はキットに同包されている WiRES-II ID申込書 をスタンダード社に郵送する手続きとなります。ID番号の決定通知は郵送で届きますので数日(〜1週間)かかってしまいます。
 IDが決定すると通知書が届くより先に、ここのリストに申請したコールサインとID番号が掲載される場合がありますのでそちらをチェックすると良いでしょう。

WiRES導入の行程は

1.無線機やパソコンとの配線作業
2.ルーターやファイアウォールの設定
3.WiRES-IIソフトウェアのセットアップ
 →WiRES-IIソフトウェアへのIDの入れ込み
----- 2.3 の行程がうまく言ってないとIDが通らない-----
4.WiRES-IIソフトウェアの最新版のダウンロード
5.WIRES-IIソフトウェアの最新版のインストール
6.Microsoft Speech SDKのインストール(Windows2000,Me,Xp)
7.音声レベルの調整(音声レベル調整ソフトの利用)
-----QRV!!-----------------------------------

この手順を踏んで運用開始です。VoIP無線ソフトのほとんどはこのような手順を踏まねばなりませんので、何とか理解してクリアしましょう。

ヒント&トピックス

Xpではファイアウォール機能に注意

ファイアーウォールソフト(ウィルスバスター等も含む)を利用している場合は設定を変更しないとWiRES-II等のVoIPソフトは動きません。WiRES-IIの場合はTCP/UDPの40000〜50000番ポートをブロックしないように設定します。
 WindowsXpの場合はもともと付属しているファイアウォール機能をOFFにしなければならなかったのですが、WindowsXp SP2(サービスパック2)を適用した場合には、WiRES-IIのソフトウェアの動作をブロックしない設定にするだけでOKになりました。
 これらのやり方はWiRES公式サイトのダウンロードページにある取扱説明書(WiRES_Ver322_R11.pdf)の最新版に記述がありますので参考にされてください。

 WindowsXp SP2以前の場合→別ページ

ルーターを使っている場合

UDPのポート番号40000〜50000がWiRES-IIソフトウェアをインストールするパソコンに出入りするようにルーターを設定します。連続してポートを指定できない場合は「DMZ」機能を使います。ただしDMZを使うと、あて先ポート不明の全てのパケットが設定したパソコンに流れ込みますので、可能な限りポート設定をおこないましょう。

 ルータの解説はこちら→別ページ


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