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レンタルシャック・パラオ編 @コロール市

 初めてのレンタルシャックはパラオだった。何とまぁ、パラオ共和国・コロール市内の最高級ホテル、パラオ・パシフィック・リゾートホテルの一室がシャックになっている。アンテナはホテルの裏にある丘の上に立っていて、ローケーションもなかなかのものである。
 ちなみに、シャックといっても普段はちゃんとした高級ホテルの一室。無線をやるお客さんが泊る時、ホテルの人が無線用機材一式を部屋に運び入れておいてくれるスタイルだ。したがって、屋内機材に関しては設営から撤収まで全て自分でやらなければならないが、それも楽しみの一つであろう。新しい無線機を買ってきて、初めて封をあける時のようなワクワク感も味わえるのである。ただし、基本的な接続や使い方は理解しておく必要がある。もちろん、HF帯での運用に不慣れな方は、慣れている方の指導のもと運用する事をオススメしたい。当然ながらツェップアンテナにハイパワーを給電すると壊れるので、アンテナの知識も必要。なお、TVIやBCIはKW出力でも大丈夫なようにアンテナも調整済み。ただし、ローバンドで運用する際はチューナーの利用が必要だ。これはアンテナの帯域の関係である。

■一人でのんびり。または、
    家族と一緒にリゾートを楽しむスタイルがベスト


 シャックのバルコニー側の数十メートル先は海。南国の海らしく、白い砂浜が広がる。これを眺めているだけでも心洗われる気分だ。とにかく、これを見た瞬間、来てよかったと思う事間違いなしである。
 さすがにここはパラオの最高級ホテル、そしてその雰囲気は無線仲間を集めてワイワイやる、というよりは、家族と一緒にリゾートを楽しむスタイルがお似合いだろう。ちなみに、無線機がある部屋はダブルサイズのベットが2つ。子供2人+大人2人でも大丈夫なサイズだ。ただ、深夜に運用する場合、家族が寝る部屋で無線をやる事になるので、ちょっと気使いが必要かもしれない。
 仲間とワイワイやる場合や、家族が寝ている側で運用するのが気が引ける場合はもう一室確保すると良いだろう。私の場合は、夜はローバンドでのCW運用に徹した。幸い、エレキーのカチカチ音と、無線機のファンの音位なら、家族からクレームも出ず、大丈夫だった。さすがに、キロワットリニアを炊くとウルサイかもしれないが、夜の7MHz+山の上の短縮ナシのツェップアンテナの威力は絶大。50〜100Wでも余裕でJAに届き、パイルアップになる。

余談だか、無線家同士が集まって楽しむのなら、サイパンのレンタルシャックがオススメだ。 


↑レンタルシャックのアンテナ

EDC社) Force 12 WARC用ロータリーDP
・6m 9ele八木
・3.5 , 7MHz帯のZeppもある
・離れた所にクッシュクラフトのバーチカルも建っている。
・HFで2波同時運用もOKだった。


部屋には、無線機一式のほか、必要な物がほとんど揃っているので、特に日本から持参するものはない。あえて持参するものと言えば、マイ・パドル位だろうか。私は自作エレキーとマイ・パドル、ハンディ機とノートパソコン、電池の充電器、デジカメをを持参した。もちろん、日本から持ってきた100V機器もほとんどそのまま利用可能(但し、パラオはAC117Vです)。コンセントの形状も一緒だ。
 なお、ホテルには日本語を話すことができるスタッフも居るので安心だが、ホテルスタッフは無線の事に関しては何も解らない。現地に詳しいマニュアルも用意されているので、困った時にはそれを紐解こう。

 いくら4アマでHF帯が運用できるといっても、HF帯のルールは事前にしっかりと勉強しておく事をオススメする。DX局が出るべき周波数帯、どこの周波数を使えば交信できるか、といった慣習的な知識も重要だ。出かける前に、近所のベテランOMさんに色々と教えてもらうと良い。
 それから、パラオでCQを出せばパイルアップを受ける側になる。片言の英語で充分であるが、QSLインフォメーションの話し方や英語でパイルに対応する方法など、基本的な事はマスターしておきたい。私の場合、たまたま現地に持参した最新号のCQ誌(2003年8月号)JJ1BDX力武OMのコラム「English for Amature Radio」の記事が偶然にも役に立った。たまたま、英語でパイルアップに参加するという話題だったのである。ちなみに、今回の外遊で筆者である力武OMとQSOできた事も非常に感慨深い。

ホテルの入り口

レンタル・シャックの無線機
FT-1000MP と FT-920、VL-1000もある
こんな雑然とした置き方をしたのは私が初めてらしい。
でもこれが一番使いやすい置き方なのだ。

凄い!映画に出てくるようなプールだ。もちろん海でも泳げるし、前の海はダイビングもできるそうだ。

室内の様子(シャックの部屋は1階) バルコニー、広い浴室も有る。

YAESUの最高級無線機が使えて喜ぶ私。モービル機はアイコム、HFの固定機はヤエスが良いと思う。ちなにみに、パラオでのライセンスはGeneralだ。KWリニアもOK!

なんと、クローゼットの下に同軸が格納されていた。リニア用200V電源も有り。工夫の跡が伺える。

■家族サービスも忘れずに

ホテルにはプライベートビーチあり、プール有りで、ホテル内でも結構楽しめますが、現地においてダイビングツアーや様々なツアーを手配して色々と楽しむ事ができます。当日は台風が近づいてきていて天候がいまひとつだったので、私たちはイルカと一緒に泳ぐツアーに出かけました。マジでイルカに抱きついて泳ぐ事ができます。シュノーケリングセットをつけて、イルカがウジャウジャ泳いでいる海に入って、イルカと一緒に泳ぐのです。こんな事、他じゃあ体験できません。凄く面白かったですよ。家族も大満足。思わず夢中になってしまい、イルカと一緒に泳いでいる写真が撮れなかったので、イルカと話をしている写真でカンベンしてください。



イルカと話せる妻(そんな訳ないって)

これはプールではなくて、海です。スタッフは日本人が対応してくれました。なぜか関西ナマリの人でした(笑)


(ホテルのエントランスにて) ダンナは部屋で無線。妻はダイビングにGO! ダイビングショップの人が車で迎えに来てくれる場合も多い。とにかく、パラオはダイバーにとっては、魅力的な島。日本人のダイビングインストラクターもいて素晴らしいスポットを案内してくれる。
妻がダイビングを楽しんでいる間、無線に熱中していたので、ダイビングしている写真がありません。ゴメン!!


ネコマリンにて、ダイビングインストラクターと記念撮影。
一番顔がでかいのが私(笑)実はこのインストラクター夫妻とは昼ごはんと夜ご飯にもつきあっていただきました。なお、パラオに日本からの直行便が来た後はテンテコマイの忙しさだそうです。要するに、直行便が来る前に、海に入れば、人も少なく、インストラクターも余裕があるという事が解りました。(この翌日に日本からの直行便が来たので、翌日だったら写真を一緒に撮る余裕すらなかったと思います)


■さらに無線の話

コンディションは今ひとつでしたので、昼間は海で遊んだり、アンテナのメンテナンスを手伝ったりしておりました。そして、夕方の21MHzさらに夜の7MHz,CWにQRV。結構楽しめました。そもそも、パラオからQRVしている局はそんなに多くはありませんので、CQを出せば当然パイルです。また、パラオでは4アマ局もHFでの運用ができますので、4アマ局もチャレンジしてみましょう。それがきっかけとなって3アマ、2アマとチャレンジする気持ちになってくれれば理想的です。さらに、普段釣竿アンテナで細々とQRVしている私にとっては、このような豪華な無線設備での運用は、感動の連続です。丘の上のForce12の飛びの良さ、キレの良さ、そして、ローバンド用短縮なしのツェップアンテナの威力は、家ではまず味わえない感覚です。来てよかった、そして感動した! というのが率直な感想ですね。
豪華な設備をお持ちのOMさんも楽しめるでしょうが、普段、アパマンで細々とQRVしている方には特にオススメです。感動間違いなしですよ。

 それから、海外に来て思ったのは、やはりJAの局数に圧倒させられます。しかも強い!! 皮肉な事に7.080以上にQRVしているモービル局(トラックの運転手が多い)もとても多く、なぜか彼らの信号の強さに驚きました。そんな訳で、7.080以上の周波数はQRMで使い物にならず、SSBでのCQは断念。7MHZではCWにQRVする事に。もしやと思い、27MHz帯にチューニングしたら、案の定、JAのCB局が強力に入感。うーむ。世界中で日本の違法CBが聞こえるというのは本当だったんだなぁ、と実感させられました。CBもアマチュアも、トラックの人たちは一体何W出しているのでしょうか(?)。あの強さ、不思議でなりません。

■食の話

ホテルの朝食はバイキング形式です。朝7時〜10時くらいまでOKですので、ちょっと寝坊しても大丈夫です。結構美味しかったですよ。

ホテルの昼ごはんやディナーは日本と同じぐらいの価格設定ですので、街に出向いて安くて美味しいお店を探すと良いと思います。ツアーコンダクターに教えてもらってください。私はパラオで日本人経営の店(どらごん亭とその姉妹店)に入って食べましたが、価格設定は日本と同じでした(=要するにちょっと高い)。味は間違いありませんので、悔いはありませんが。とにかく食べるところは下調べしておいたほうが良いと思います。夜、無線に熱中するのでしたら、カップラーメンを買っておいて、シャックで食べるも良しです。いずれにせよ、朝になれば、おいしい朝食がバイキングで食べ放題ですから。朝は豪華に、夜は粗食に。というのも手です。(但し、無線に熱中する場合・・・)

■インターネットの話

インターネットへの接続は基本的に、ホテルからのダイヤルアップ接続になります。海外でも使えるプロバイダーに対応しておくと便利だと思います。その他、ちょっとしたアイデアですが、街の中に行くと、インターネットカフェがあり、ブラウザが使えますので、出かける前にhotmailなどのアカウントを取って出かけると良いでしょう。インターネットカフェは10$位でコーヒー付きでお店のパソコンからインターネットを使う事ができます。ホテルからダイヤルアップすると結構なお金がかかるようですので、インターネットカフェの利用を検討したほうが良いかもしれません。

このインターネットカフェは、パラオの中心街、大通り沿いにありますのですぐに解ると思います。




ちょうど、タワー付近の草を刈るという事で、現地スタッフと山登りしました。登った先にタワーが有ります。山の中には蚊が沢山いますので。虫除けスプレーは必需品です。

天候がいまひとつでした。台風だからしかたないですね。



残念ながら、パラオの地理は1回行った程度では、頭の中に入りませんでした。これらのお店の場所はツアーコンダクターの方に遠慮なく聞くと良いでしょう。きっと詳しく教えてくれるはずです。

レンタルシャックの詳細や現地の様子についての詳細はこちら。
http://www.api-janan.com/

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