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スタンダード社の1200MHz帯レピータ装置
RP70KF のWiRES対応 (レピータダイレクト接続)
すべての作業は自己責任でお願いいたします。
機器を破損しても責任を負えません

Standard RP70KF 1.2GHz Repeater

スタンダード社のレピータ装置(すでに製造終了品)である、RP70KFは、カーチャンクするたびにCW-IDがでます。この装置を使ったレピータ局にWiRESノード局をQRVさせてリンク局として構成すると、送信するたびにIDが出てわずらわしく感じる場合もあるかもしれません。そこで、レピータ装置にHRI-100をつなぎ、レピータ局自身をノード局にしてしまう方法をご紹介します。(レピータ局自身をノード局にする場合にはJARLへの届出が必要です。また、レピータ局自身をノード局にする場合、WiRES接続キットが無料で提供される制度があります。詳しくは、こちらをご欄ください。)

【概要】

RP70KFは裏面にレピータコントロール用のオプション端子がついていますので、ここを利用してHRI-100と接続すると便利です。ただし、オプション端子にそのまま出ている信号は使えるものと使えないものがありますので、レピータ装置内部から、スケルチ信号、PTT、送信信号をそれぞれ取り出し、このコントロール端子盤につなぎ変えます。

(1)スケルチ端子の取り出し

RP70KFはトーンデコーダ回路としてCTN70(88.5Hz)とCTN34(任意設定)の2種類の基板が装着されています。現在使用しているTONE基板から電源とスケルチ信号を取り出し、トランジスタスイッチを介して、HRI-100に接続するようにします。※CTN70,CTN34両方に同様の回路を接続しても可能です。

スイッチ回路↓


スイッチ回路のつなぎこみ。リード線のつなぎこみ位置は写真でご判断ください。

スイッチ回路の赤色リード線・・・+7V
スイッチ回路の紫色リード線・・・バイアス(CTN70またはCTN34からのスケルチ信号)
スイッチ回路の黒色リード線・・・アース(GND)へ
(上記の基板は、CTN70(88.5Hz)とCTN34(任意設定)から出力をもらっているためにダイオードを付けています)

(2)PTTとダウンリンク側への送信AF信号の処理

送信AF信号とPTTを取り出してHRI-100につないであげる必要があります。デュプレクサの脇にあるコントロール基板の下にある基板に接続されているコネクタにPTTと送信用AFが出ていますのでここに並列にシールドケーブルリード線を並列につなぎます。

取り出し前の写真↓


取出し後の写真↓ 赤リード線がPTT、グレーのシールド線が送信AF信号です。


(3)オプション端子の配線変更

レピータ装置背面にあるオプション端子の配線を変更します。

@CTCSS DEFEAT端子をCOS(COR)端子に変更
CTCSS DEFEAT端子に接続されているリード線をカットし、先ほど製作した「スイッチ回路」の出力を、CTCSS DEFEATの端子につなぐ。(CTCSS DEFEAT端子を【BUSY/COR】端子に変更する) カットしたCTCSS DEFEATラインはちゃんと絶縁処理をおこなっておいてください。

APTT端子の変更
PTT端子に接続されているリード線をカットし、この端子に先ほど(2)で取り出したPTTラインをつなぐ。カットしたほうのPTTラインはちゃんと絶縁処理をおこなっておいてください。

BMIC端子(送信AF端子)の変更
MIC Hi端子に接続されているリード線を取り外し、このリードを【RPT AUDIO】端子に半田付けして外部のジャンパーリード外す。既存のリードを取り外した【MIC Hi】端子に先ほど(2)で取り出したシールド線を接続する。(これはフロントマイク端子のMIC端子と共通)

端子部分改造(配線変更)後の写真


(4)変更したオプション端子にHRI-100をつなぐ

ここまでの処理が終了すれば、HRI-100をRP70KF背面の【REMOTE CONTROL(10ピン)】を使ってつなぐことができます。HRI-100に同梱されている8ピン⇔6ピンMini-Dinコネクタの6ピン側をカットし、被覆を剥して接続した場合の配線は以下の写真のとおりです。念のため、リード線の色と役割の表も添付します。





(5)WiRESソフトウェア側の設定をおこなう

(1)インターネット側からの音声がレピータ局側から送信される場合には、レピータ装置自身からはIDの送出が行われません。WiRESソフト上のID設定でもIDが出るように設定してください。
(2)インターネット側からの音声レベルが、通常のレピータ動作での音声レベルと一緒になるようにWiRESソフト側のボリュームで設定してください。
(3)HRI-100 Setupで Busy 判定はアクティブローに設定してください。

以上の処理が終わって、JARLの届出が終わっていれば運用可能です。

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