TOPICS
WiRES-II とは?

ハンディやモービル(車)から遠く離れた仲間と交信!すでに日本各地で運用されているアクセスポイント(ノード局)を使って遠く離れた友人知人や不特定多数の人たちと交信する事ができます。

WiRES-IIはVoIP技術、すなわち「インターネットで音声データをやりとりする技術」を利用したシステムです。インターネットを中継回線に用いる関係で、遠方ともクリアな音声でQSOできます。
 DTMFとトーンが出せる無線機を用意するだけでWiRES経由でのQSOが楽しめます!! しかもDTMFの出し方やトーンエンコーダの設定とWiRESネットワークの仕組みを覚えるだけで即利用できるという優れもの。パソコンが苦手でも無線でのコミュニケーションが好きならOK。ノード局は全国各地に展開しています。


WiRES-IIを使ってハンディ機でQSO中の様子。

発展を続けるWiRES

以下のグラフをご覧ください。2002年8月にスタートしたWiRESですが、ノード局の開局数は順調に伸びています。
そこで...WiRESの何が面白いのか、そして、どのような活用方法があるのか、ピックアップしてみます。



※横軸は年月。縦軸は局数。
※局数はWiRESノード局を運用できる局数。平均オンライン数については平日と土日祝日、ロールコール開催日にはオンライン局数が増えますので平均値をとると数値が下がりますので目安的なものです。増加局数は1か月あたりの新規開局数(単位は1/10)です。データはノードリストとアクティブリストの記録から局数を拾って、グラフ化したものです。


WiRESが面白い!その理由

●WiRESを通じて全国各地の人達と幅広く交流できる!アマチュア無線活性化の側面も

「相手あってのアマチュア無線」 WiRESは日本最大のVoIP無線ネットワークとして発展し続けていることから、多くの局との交信と交流が期待できます。その流れの中で、アマチュア無線の楽しさを再発見できたり、新しい刺激を得られることでしょう。中にはWiRESをやりたくて無線に復活したかたや、広帯域受信機でたまたまWiRESでの交信を受信して、WiRESで交信したいがためにアマチュア無線の免許を取ってWiRESにQRVしたかたもいらっしゃるそうです。また、WiRESでの交流をきっかけにHFやCWに復活したという話もあり、アマチュア無線の活性化のためのネットワークとしての側面もあります。

WiRES ALL JA CQ ROOM (#0510D)
常に50局以上、ゴールデンタイムには100局以上の接続があり、平日昼間、深夜早朝でもアクティビティがある。朝夕の通勤時間帯が最も混雑するようだ。(画像は0510に接続している状態のノード局ソフトウェアの画面)

WiRESライダーズクラブ
2008年夏にWiRESライダーズクラブが立ち上がり、ツーリング会が開催されました。今後の活動に期待!もちろん、みなさんバイクに無線機とアンテナがついています(^^) バイクに興味があってWiRESでコミュニケーションがとれれば参加OK

各地で開催されるミーティング
どこからともなく「そろそろミーティングやろうよ!」の声があがり、大阪・三重・東京・新潟などの主要都市で数十人規模のミーティングが盛んにおこなわれています。幹事は地元のアクティブユーザーさん。全部参加すると1年で日本一周できるかも?さて次の幹事はどなたでしょうか?


公開移動運用(HF〜VUHF&WiRES)
WiRESも活用してジュニアハムのアクティビティアップを応援してくれている子供の科学ハムクラブOPチーム(JH1ZNI)では、年に数回、公開移動運用をおこなっています。ジュニアはもちろん大人だって参加OK。もちろん、WiRESユーザー同士で誘い合って移動運用やコンテストに参加するというケースもあるようです。
ロールコールも開催中
・WiRES定例ロールコール  毎月第四日曜日 午後8:00〜10:00 #0549Dルーム (どなたでもチェックイン可)
・ジュニアロールコール 毎週日曜日 午後9:00〜9:30 #0649Dルーム (18才以下のみチェックイン可)

●WiRESでの交信は簡単な設備でOK!

簡単な設備で全国規模のQSOができることから、モービル局がやアパマンハムの利用が多いのもWiRESの特徴。DTMFとトーン機能がついた無線機があれば、近所のノード局を使ってWiRESでのQSOにチャレンジできます。聞いているだけでも、いろいろな地域の局が聞こえるので、ラジオ代わりにWiRESノード局からの電波をワッチしている局も居るほどです。


●家族や仲間との連絡回線を構築できる

自宅にノード局を設置すれば、外出先や出張先のノード局を利用して、自宅ノードに接続。出張先から気軽に家族と連絡が取れる。
 環境が変わって離ればなれになってしまった昔のラグチュー仲間を誘って、昔よきあの頃のようにラグチューを楽しむこともできます。この場合、WiRESネットワーク内に自分や仲間専用のルームを設置すると良いでしょう。

●スケジュールQSOの打ち合わせも

この写真は、日本へ出張で来たWB6Z(ジョン・フルヤ氏)。特別局運用の傍ら、アメリカのレピータ(K6JP)にWiRES経由でアクセス。この後、14MHz帯でアメリカの各局とスケジュールQSOを楽しんでいた。

●無線技術・ネットワーク技術の融合

交信するにはノード局までしっかりと電波を到達させる必要がある。さらに、ラバースタンプQSOが通用しない。CQルームで交信する際は聞いている人が多いということを意識したオペレーションも必要となります。ノード局を本格的に運用するならば導入・維持・管理のノウハウも必要不可欠。状況によってはレピータを維持管理するよりも難しいので、しっかりとした知識で臨む必要があります。

●周辺機器を自作する楽しみもある!

WiRESの世界では、ユーザーによる周辺機器の開発・キット化もおこなわれています。現在、自作DTMF発信機や、トーン回路、無線機なしでWiRESにQRVする装置などが発表されています。SSTVやCW運用をWiRESでおこなおうという実験も。
●アクティビティが低いバンドの活用


ノード局の電波を遠くに飛ばす必要は必ずしもありません。混雑したバンドを避けて、アクティビティが低いバンドを利用してみるのもひとつの方法。1200MHz帯や50MHz帯のFMを利用するWiRESノード局も珍しくありません。
また、WiRESノード局には定期的にIDを送信する機能もあるのでビーコン代わりにも使えるかもしれません。


●ソフトウェアを自作する楽しみも?

パワーユーザーの中には、WiRESソフトウェアが外部とやりとりしているデータを解析し、それを処理するソフトウェアを組んでしまったツワモノも居ます。
●災害・非常時の活用

ケータイ電話で通話できなくても、インターネットは使える!という事例を裏付けるように震災時にWiRESが活躍した事例が出てきました。また、ALL JA CQルームでは、ラジオ代わりにワッチしているモービル局がいることから、地震などが発生した場合それらの情報がアナウンスされる場合があります。

全国規模の交信ができるワケ


(図1)

AさんとBさんは、それぞれの近所ノード局(=アクセスポイント)に電波が届きさえすれば交信する事ができます。
 WiRESノード局は使われていない時には待機状態になっています。DTMFで接続したいノード番号やルーム番号を送信すると、そのノード局との間で中継回線が確立して図1の状態になり、ユーザーAとユーザーBが交信できるようになります。交信が終わったら、待機状態に戻します。これをノードtoノード接続とよび最も基本的な接続形態です。ノード局は日本国内ですでに約1500局が登録され、常に500局程が稼働しています(2008年7月現在)。日本全国どこに居ても近所のノード局を経由していつもの仲間とQSOできたり、CQを出して楽しめる環境が着々と整備されつつあるのです。


CQを出して交信を楽しむには?

図1のようなノードtoノード接続でCQを出す方法もありますが、CQを出す場合は複数のノード局が接続できるルーム接続を使うのが効果的。WiRESではCQを出してQSOすることをテーマにした ALL JA CQ ルーム (通称ゼロゴーイチマル) が運用されていますので、そこを利用するとよいでしょう。接続するやりかたこちらを、ALL JA CQルームのルールはこちらをご覧ください。




アクセスできそうなノード局を探すには?
外出先からも最寄のノード局を調べられるように、パソコンや携帯電話(i-mode)でノード局を検索できるシステムがあります。

ノード局検索サイト ・・・・ iモード対応・ノード局検索システム
アクティブノードリスト・・・ 稼動中のノード局一覧表


上記のサイトを使ってノード局の運用場所や運用周波数・トーン周波数などを調べることができます。あれば早速チューニング。どのような交信がおこなわれているのか、ワッチしてみてください。もしCQが聞こえていたら試しに応答してみるのもアリです。何より、「習うより慣れ」です。

※ノード局ではトーン信号によりノード局を利用する局の電波かどうかの判断をおこなっている事がほとんどです。そのような場合は、無線機のトーンエンコーダ機能をONにして、指定されたトーン周波数に設定してアクセスしてみてください。
※ノード局はレピータとは異なり、ノード局からの電波は聞こえても、ノード局をアクセスしている局の音声は聞こえない場合がありますのでご注意ください。

やってみませんか?
WiRESは、アマチュア無線のひとつのジャンルにすぎません。いろいろなバンド・モード・運用形態が楽しめる「アマチュア無線」だから楽しく利用できるともいえます。あまり堅苦しく考えずに、使えるバンドを増やす感覚で気軽にチャレンジいただくことをお勧めします。
| 戻る |