TOPICS
釣竿アンテナVS他のアンテナ

■HFをやるなら飛びの良いアンテナを

あなたの無線ライフ。アンテナ次第で、面白くもなればつまらなくもなる。モービルでも固定でも、色々なアンテナを試してきましたが、まずは、釣竿アンテナとGP、ロータリーダイポールを比較したインプレッションを書いてみようと思います。




■トラップ型GPは比較にならない

結論から言うと、トラップ型GPは飛びの点ではあまりオススメできないアンテナです。
 HF帯のアンテナ長さが命。短縮されなければされない程良く飛ぶというのが常識です。ただ、いくら長くても、右の写真のような、トラップが入ったアンテナはオススメできません。結局、長くてもハイバンド(28〜14MHz位)まではアンテナの途中までしか実際には使いません。お手軽なアンテナですが、アンテナの値段の割りには飛びははっきりいってよく有りません。
 初心者用にこの手のトラップ入りGPを勧める方が中にいますが、初心者のやる気を削ぐ原因にもなります。7MHz SSB 10Wでは満足なQSOは厳しいでしょう。CWをやる分には何とかなりますし、バンドが混雑していなければそこそこ使えます。ただ、聞こえるが交信できないという事ははっきりいって多くあります。結局、つまらなくなってしまい、HFをあきらめる原因になりかねません。あくまでも2ndアンテナとして使用したほうが良いと思います。ちなみに、このアンテナを使って7MHzでCWでW(アメリカ)と10WでQSOした事は確かにあります。ですから、頑張ればDXだってできます。ただ、結構頑張らなければなりません。はっきりいってそれじゃあキツいです。


↑重量・長さの割りには飛びがいまひとつの
トラップ型GP

↓GPにこだわるのなら、モノバンドGPがオススメ


■じゃあどうするか??

オススメできるのが、釣竿アンテナ+オートマチックアンテナチューナーの組み合わせです。アンテナチューナーが実売価格3.5万円位、釣竿が 1万円以内、その他小物で全部で5万円位の予算が必要ですが、良く飛んでくれます。そもそも、釣竿自体が軽量ですので、私はTVの屋根馬を使って釣竿を支えています。ローコストで飛びも抜群。ハイバンドでもローバンドでもアンテナ全体を使って電波が放射されますので、効率が良いのです。

 しかもこんな簡単な設置で、3.5〜50MHzまでマッチングがワンタッチで取れるんですから便利この上ありません。ちなみに、先のトラップ型GPを使っても、4万円位の予算が必要ですので、コストパフォーマンスの点では釣竿ANTに軍配があがると思います。

■飛びはどうよ??

 下の写真にあるロータリーダイポール(RADIX RD0721)と飛びを比較したところ、8メートル長の垂直釣竿アンテナのほうが性能が良い事を実感しました。短縮率などの関係もありますので、あたり前かもしれませんが、全長はいずれも、約8mです。垂直釣竿アンテナはダイポールに比べて電波の打ち上げ角も低くなる傾向にありますので、遠くの局と交信するなら垂直釣竿ANTに軍配が上がると思われます。


軽量で設置が楽なラディックス社のRDP。釣竿アンテナまではいらないという方にはオススメです。よく飛びます。マイナーなメーカーですが、移動運用愛好家に大人気のアンテナメーカーです。

マンションの屋上にあげた 8m長 の釣竿アンテナ

テレビアンテナ用の部材で取付

■努力は必ず報われる

釣竿アンテナは、ご存知のとおり、アースやラジアルをしっかりと取る必要があり、設置方法の説明書もなく、ご自身で設置方法を考えて建てなければなりません。まぎれもないお手製アンテナです。その点では、トラップ型GPやロータリーダイポールののほうがアースを取る必要がありませんので設置が楽です。ただ、つりざおアンテナは努力の結果が飛びの良さという形になって必ず現れます。ぜひチャレンジしてみてください。

書き忘れましたが、固定局で使用する場合でも移動運用用の釣竿ANTと同様にインターフェア対策が必要です(CMFフィルタを作る)詳しくは移動用釣竿アンテナのページをご覧ください。

| ホームへ戻る |