IRLPノード局のアクセス方法

IRLPは「インターネット回線(I)で無線局同士(R)を接続(L)するプロジェクト(P)」で、カナダのVE7LTD David氏を中心としたプロジェクトチームにより維持されているVoIP無線ネットワークです。これは、あくまでも無線回線をリンクするもので、パソコンから直接QRVする形態には対応していません。このあたりのコンセプトやしくみは日本製のWiRES(ワイヤーズ)ととても良く似ていますぶっちゃけ、WiRESが欧米でいまひとつ普及しないのは欧米ではWiRESより先にIRLPが普及していたからとも考えられそうです。というわけで、WiRESをご存知のかたなら比較的とっつきやすいと思います。ご近所に電波が届きそうなIRLPのノード局があればぜひ使ってみてください。以下は、一般的なIRLPノード局の使い方です。
※ノード局によってはコマンドがカスタマイズされている場合がありますので、あくまでもコマンドがカスタマイズされていないIRLPノード局の操作方法です。

(1)ノード局が運用されている周波数にチューニング
近所のIRLPノード局を探して、その局が出ている周波数にチューニング。必要に応じてトーンエンコーダを設定します。稼動中ノード局のリストはこちら(国内)

【ご注意】すでに、どこかのリフレクタ(=ルーム)に接続されているノードもあります。リフレクタや他のノード局に接続されてる場合はDTMF操作なしに
そのまま交信できます。CQが出ていたらそのまま通常どおりに呼んでみて下さい(トーンエンコーダの設定が必要な場合もあります)。
そのような理由から、しばし様子をワッチしてから、誰も使っていないことを察したうえで(2)以降の操作(DTMFの送信など)をおこなう事をオススメします。

※DTMFを送信する場合、イタズラと間違えられないように、DTMFを送る前にコールサインもアナウンスしましょう。例:「JQ1YDA 、DTMF送信します ピポポポピ」

DTMF信号を送れるハンディ機の例(YAESU VX-5) 

(2)接続要求をDTMFで出す(Link On)
接続したいIRLPノード局またはリフレクタ(ルーム)番号だけDTMFで送信します。
リフレクタや世界のノード局のリストはこちらです。
※すでにどこかに接続されている場合はこの操作は無視され、ノード局からのアナウンスもありません。しばし、IRLPノードをすでに使っている局がいない事を確認し、切断してから接続要求操作をおこなうようにシマス。

(3)接続完了 →アナウンスかIDが送信される
接続が完了すると、接続が完了した旨アナウンスが流れます。なお、接続先がすでに他と接続中だったりオフラインの場合でもアナウンスが流れますので参考にしてくだい。アナウンスは接続先のノード局やリフレクタ局によりそれぞれ異なります。

(4)普通にQSO
接続に成功した後、送信した電波は、そのIRLPノード局を経由して、接続した先のIRLPノード局から同時に再送信されますので通常通りの交信をお楽しみください。なお、IRLPネットワークの公用語は「英語」です。日本のIRLPノード局に接続する場合を除いて英語でのQSOをお楽しみください。

(5)切断→ DTMFで73 を送信(Link off)
QSOが終わって、ノード局を待機状態に戻す場合はDTMFで 73 を送信すれば、ノード局が切断(Link Off)され待機状態に戻ります。
※接続が維持される時間はIRLPノード局によって違います。
※IRLPノード局ではスケルチ信号による送信制限のほか、ソフトウェア制御によるウォッチドックタイマーも装備しております。

参考情報 #8551(JS1CYI 東京都狛江市) はEchoIRLPシステムを導入しています
どなたでもご利用いただける公開ノードですのでぜひお試しください。このノード局から
IRLPネットワーク・EchoLinkネットワーク内のノード局やリフレクタ・カンファレンスに
接続可能です。
交信終了後は DTMF で 73 と送信しリンクオフしていただけますようお願いいたします。
周波数 52.12MHz TSQ 88.5Hz

・EchoIRLPの使い方
IRLP8551ノード(東京都狛江市 52.12MHz T=88.5Hz)ではEchoIRLPシステムも導入していますのでこのIRLPノード局からEchoLinkネットワーク内のノード局やユーザー局に接続して交信を楽しむことができます。またその逆も可能です。接続は アスタリスク(*)に続けてEchoLinkのノードまたはコンファレンス番号を入力します。切断はDTMFで 73 を送信すれば、ノード局が切断(Link Off)され待機状態に戻ります。なお、このコマンドは統一されていませんので、他のIRLPノード局では通用しません。ご注意ください。
・Reflector リフレクタとは?
WiRESでいうところのルームに相当するしくみで、ノード番号の千の位が9で始まるのがそれです。ひとつのリフレクタに0〜9までのサブチャンネルがあり、チャンネルはノード番号の一の位で表現します。たとえば、9202の場合には、9200番リフレクタのチャンネル2をという意味。各リフレクタには独自のルールや各チャンネルの用法が定められていて、WEBサイトで公開されています。(例:9200番クロスロード・リフレクタのルール) なお、各リフレクタには管理チームが結成されていて、それらはヘルパーやリフレクタコップなどと呼ばれています。
・IRLPのノード・オーナーになるには?!
IRLPは専用のインターフェースボードの購入とドネーション(プロジェクトチームへの寄付)で開局することができます。円相場に左右されますが、ノード局開設のための費用としておおよそ 2万円かかります。なお、IRLPネットワークでの公用語は英語で、日本語でのサポートはありません。

| 戻る |