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モービルハムのバッテリーを考える
バッテリー交換で容量アップ!

車に無線機を積んで、毎日それを利用していると、車のバッテリにとってはかなり過酷な環境らしく、早くて1年。遅くとも2年でバッテリがヘタってしまう。個人的にはなぜか「オルタネータ」(ダイナモ)までダメにしてしまった事もある。
 そこで、前回、車を買い替えるにあたって、バッテリなどが大型化されている(と言われている))寒冷地仕様の車両を購入した。それでも新車で納入されてから1年半でバッテリがヘタっしてしまった。これは根本的な見直しが必要だと考え始めてはや3年。ずっと前からサブバッテリを検討中であるが、まずは、バッテリの大型化にチャレンジしてみた。



トヨタ・ノア AZR60G(AZR65G) のバッテリ大型化 (34B24L→80D23L)
バッテリサイズの検討とオルタネータ容量の確認

まずは、新車で納車された時のバッテリサイズを調べてみた。うちのは寒冷地仕様だったので、かろうじて、46B24Lが載っていたが、どうやら、グレードがあがると(電動スライドドアなどが付くと)バッテリも大型のものが採用され、最も大きいサイズだと55D23Lが搭載されていることが解った。ダイナモも寒冷地用とノーマルと同容量と判明。よって、55Dサイズのバッテリを積載しても問題ないと判断できた。

ちなみに、55の部分はバッテリの性能で、55A/hという意味ではない。新車時に搭載されいたバッテリのメーカー(古河電池)の資料を見ると、46B24Lで36A/h(5時間率)、55D23Lで48A/hだという。その差、10A以上もある。ハッキリいってこの10Aの差にショックを受けた。電動スライドドアもおお飯食らいだが、無線機だっておお飯食らいだ。やはり55D23Lを積んだほうが良いだろうという結論に至った。

あと、バッテリのBとDでの大きな違い容量以外にも(当然ながら)バッテリの物理的な大きさやバッテリから生えている端子の太さが異なるので、そのままでは載せ替えができず、車両側の取り付け金具とターミナル金具の交換も必要だ。

バッテリサイズなどの解説はこちら
標準バッテリサイズ一覧
トヨタ・ノア 標準 寒冷地
H1.11〜
TA-AZR60G
TA-AZR65G
34B24L 46B24L
55D23L
H4.8〜
CBA-AZR60G
CBA-AZR65G
46B24L
55D23L
55D23L

オルタネータ(発電機)容量一覧
オルタネータ容量 標準 寒冷地
H1.11〜
TA-AZR60G
TA-AZR65G
120A 120A
H4.8〜
CBA-AZR60G
CBA-AZR65G
130A 130A


BタイプバッテリからDタイプバッテリへの変更
必要なパーツ類

BからDへの変更により、端子と金具の交換が必要となる。早速トヨタのディーラーさんで探してもらったところ難なく見つかった。これらの型番は以下のとおりである。

■トヨタ純正部品

型番         説明
90982-05058 バッテリ ポジティブターミナル(55D用端子)

74404-28160 バッテリ クランプ 55D用(取付金具)
74431-28010 バッテリ トレイ 55D用(受皿)


全部で \3,000円位。

■Dタイプバッテリー用ターミナル金具

エーモン F225 詳細はこちら
※Bタイプ用とDタイプ用とサイズが異なるので注意

近所のカー用品店で \500位。

バッテリのプラス側につなぐターミナルはトヨタの純正部品で用意できたが、どうしてもマイナス側みつからない... というわけで、汎用のバッテリターミナル金具をカー用品店で購入し、そのマイナス用のターミナルだけを利用する。

最近の車では、
バッテリのプラス側のターミナルにナットがついていて、それを外すだけでターミナルとケーブルを分離できるようになっているので便利だ。

念のためディーラーの担当者にお願いしてバッテリ周りの分解図もプリントアウトしてもらった。



左からバッテリクランプ・ポジティブターミナル・トレイ




具体的な作業

ここまでくればあとは実践あるのみ。ちょっと奮発して55D23L(48Ah)と同サイズながらワンランク上の80D23L(60Ah)のバッテリを用意して、交換することにした。何と
36Ahからイッキに 60Ahにアップだ。


(1)ターミナル、バッテリクランプを外してバッテリを除去したあと、トレイも外し、新しく用意したトレイやバッテリに乗せかえる。(上の写真は載せ替え前です)


(2)載せ替えが終わったら、ターミナル周りの処理をおこなう。まずは、プラス側のターミナルとケーブルを固定しているナットを外して、新しいターミナル(90982-05058 バッテリ ポジティブターミナル 55D用)に付け替える。プラス側から作業するのが鉄則。


(3)マイナス側の処理は、マイナス側のターミナルの根元の部分でケーブルをカットし、Dタイプバッテリターミナルに付け替える。バッテリのマイナス端子とフロントフェンダーの金属部分をつないでいるケーブルは、一時的にフロントフェンダーから外して作業するとやりやすい。

(4)エーモン社のターミナルを利用した場合、マイナス側のターミナルとケーブルをカシメる部分はプラスドライバーで回せるようになっているが、必ずソケットレンチ等の工具で充分にカシメるようにする。プラスドライバーでまわすだけでは不十分で接触不良の原因となり接触不良は火花を呼ぶ。充電時は「水素ガス」が発生するのでこの火花で引火し爆発したらシャレにならん。

(5)46B24Lから80D23Lへ載せ替え完了。意外とカンタンだった。ちょっとした作業と予算でバッテリの容量が36Ahから60Ahへとアップするのは嬉しい。これで、ちょっとやそっとじゃヘコたれない電源環境が完成。

(6)今まで使っていた46B24Lのバッテリはサブバッテリとしてクルマに積載する予定だったが、現在はパソコンの無停電電源システムで使用中。写真に映っているのは安定化電源で充電するためのシステム。アイソレータはヤメて電流制限用のセメント抵抗1本で構築。真ん中のユニットは設定した電圧を下回ると回路をカットオフするユニットでバッテリの使いきりを防止する。

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